◆mixってなんでこんなに難しいの?
ツイッターでもmixわっかんないよ~!という叫び声が毎日聞こえてきますよね。mixってなんでこんなに難しいのでしょうか?
今回はmixがたいして上手くもない私が、パラmixと歌ってみたmixの違い、なんでこんなに難しくなってしまうのかを書いてみたいと思います。
ちなみにここで言う"mix"とは、「2つ以上の音楽・音源を混ぜて、音楽的に聞きやすく整える」とします。
◆パラmixとは
パラmixとは、楽器一つひとつバラバラになっているものを混ぜて行きます。
楽な点:楽器をバラバラに扱えるので、細かく調整できる。ギターとボーカルがぶつかってるからギターだけちょっと音量下げるとかできる。一から自分で構築するので、自分好みにできる。
難しい点:とにかく見るところがたくさんある。多いと70以上のトラックになったりするらしい。(私は自分のオリジナル曲は15~20くらいです。)把握しきれず、何が変?なのかわからなくなると、完全に沼。
◆歌ってみたmixとは
歌ってみたmix(ボーカルmix)とは、既に混ざってる楽器隊(カラオケ音源)とボーカルを混ぜます。
楽な点:トラックが少ない。カラオケとボーカルで2トラック。ボーカルはハモリを入れたりすると、ボーカル隊だけで8トラックになったりすることもあるけど、それでも9トラック。基本的にボーカルだけ見ればいい。
難しい点:楽器隊は(ほぼ)固定されているので、ギターだけちょっと音量下げようとかは基本的にできない。一から自分で構築したものでは無いので、自分好みには変えるのはとても難しい。
◆歌ってみたmixが極端に難しく感じてしまう理由
1.実はボーカルを整えるのが楽器を整えるより、とっても難しい。
楽器よりも、ボーカルはダイナミクス(録音時の音量差)が大きく、整えるのが難しいです。子音(k、sとか)と母音の音量差を細かく詰めたりもします。
2.ボーカルの録音品質が一定でない。
スタジオ録音されていると、わりとノイズも無く綺麗ですが、宅録で妙な部屋鳴り(反響)が入ってるとそれだけで難易度がガツンと上がってきます。音源から反響だけを無くす事ができるツールはちょっと値段が高いです。
3.ボーカリスト(歌い手さん)の技術的習熟度が低い場合が多い。
歌い慣れ、録音慣れしている歌い手さんは音量を合わせただけでバチっとハマることが多いです。録音慣れしてないとマイクから遠ざかってしまったり、音量差がめちゃくちゃになるので、それだけで難易度が跳ね上がります。しんどいです。
歌い方や、熟練した発声も品質に影響します。綺麗に発声出来ている歌声は、そんなにいじくり回さなくて済むので、それだけで楽ちんmixになります。
4.Pさんが配布しているカラオケデータのEQバランスが一定でない。または音圧突っ込まれたカラオケ音源しかない。
パラmixの場合、自分好みに構築していけますが、他の人がmixしたものだとその人の好みになっているので、まずそれを耳で判断して、「どういう意図だったのか」を把握しないといけない。初心者には無理。
音圧が突っ込まれた音源は、色々失っているものが多いです。一度失った音は基本的に取り戻せません。(らしいです)
また、YOUTUBE等で配布されているカバーカラオケ音源等は、ボーカルとの兼ね合いを無視したカラオケ音源になってる場合もあり、"mixされている音源をいじる"のは難易度が高すぎます。初心者には無理。
既にmixされている音源を扱えるのは、マスタリングエンジニアという超上級職の方だけです。初心者には無理。
5.歌ってみたmixを解説してるサイトがあんまりない
がんばって探すとちょっと見つかります。ボーカル+リバーブとかでぐぐってみて。
◆難しいけど、できなくはない
私はオリジナル曲を作っていてパラmixから入ったのですが、歌ってみたmixを始めてから勝手が違いすぎて、なんて難しいんだと思いました。
さらには、mix初心者にマスタリングエンジニア並みの技術的要求をされることすらあります。こんなの無理に決まってますよね…
私が初心者さんにオススメしたいのは、ボーカルとピアノ(コード+ベース)のピアノ弾き語り3トラックmixです。ベース+ギター+ボーカルでもいいけど。(ドラム欲しくなっちゃうね)
3トラックで見る所が少ないし、低音処理、バッキングのパン振り、ボーカルを整える等、超基本的な事がよく分かると思います。
始めはもちろん難しく感じますが、一つずつしっかり覚えていけばちゃんと出来るようになります。長く続けて上手になるには小さな成功体験を積み重ねる事です。一緒に勉強して行きましょう。最初のうちは出来なくても、ぜんぜん気にすることではないのです。
という感じで、歌ってみたmixをなるべく上手にこなせる方法を考えて行きたいと思います。おわり~。