あかりの作曲・mix日記

作曲・mix、制作中に気づいた大切なコト。制作裏話。

YOUTUBEに投稿する曲。LUFSはどれくらいがいいの?

◆プラットフォームへ投稿する時LUFSは結局どれくらいがいいの?

根本的な間違いとして、ラウドネスノーマライゼーション・-14LUFSはプラットフォーム側の都合であり、私達が作る楽曲の為に作られたものではないということです。

プラットフォームは様々な音量で投下される動画に対してなるべく一定の基準で揃える事によって動画視聴の利便性=多くは手元の音量操作をしないで済むという利便性の為にラウドネスノーマライゼーションを導入しました。これは音楽をより楽しむというより、動画視聴の利便性に比重があると思います。

 

音楽制作、特にマスタリングにおいてラウドネスノーマライゼーションを考慮のひとつとするのは良いですが、ラウドネスノーマライゼーションを目標の第一とすることは本末転倒だと思います。

 

◆楽曲の音量感について

極端な例を出しますが、美しい弾き語りの曲を-3LUFSになるようにリミッターマキシマイザーをあてたなら聞きづらいものになると思います。逆に迫りくる壁を演出したいロックの曲を-21LUFSへ合わせたならこれもちぐはぐに感じるでしょう。バラード、弾き語り、ロック、それぞれにおいて適切なラウドネスがあると思います。

 

ボーカル曲においてはボーカルの音量を同じに揃えた場合、伴奏の多さ、楽器の数、ギターの迫りくる壁によってラウドネスは変わります。つまり弾き語り曲をロックと同じLUFSにすると、弾き語りのボーカルはロックに比べて大きくなるということになります。

 

アルバムマスタリングの練習方法に無理コンピというものがありますが、LUFSで揃えた場合ボーカルの音量が変わってしまいます。ひとつのアルバムの中でメインであるボーカルの音量が変わると大変聞きづらいです。

アルバムマスタリングの定番の手法としては、ボーカルの音量を揃えるというものがあり結果として各曲のLUFSに差がでますが、ボーカルの音量が同じなので聞きやすくなります。これがLUFSを楽曲制作・仕上げの基準にしてはならない一つの答えでもあります。

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無理コンピとは!?

ロック、バラード、弾き語り、民族調などジャンルがそもそも違う曲を一つのアルバムに収めるというコンセプトでアルバムマスタリングを練習する方法。

ジャンルが違うので「それは無理でしょ!」ってなるから笑

自分の好きな曲を適当に集めてきて練習するだけです。とても楽しいですやってみて。

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◆楽曲仕上げの失敗あるある

過去のラウドネスウォー時代に全世界の人が間違えた()「音量が大きいほどかっこよく聞こえる」というのは音楽制作においても未だに私達の耳を惑わす存在であることも確かです。

例えば-6LUFSくらいに仕上げして「かっこよくできた!」と思っても、音源をwavへ書き出しした後、パソコンの音量設定など一切変えずに-14LUFSへ音量を下げて聞いてみてください。

音量を下げてもかっこよく聞こえたなら、そのマスタリングは成功していると言えるでしょう。もし-14LUFSへ音量を下げた時「思ったよりダサいぅ(ハムボ)」と思ったのなら、そのマスタリングは失敗しています。-6LUFSという音量の大きさに耳が惑わされたのかも。

 

◆ストリーミング時代のラウドネスウォー

ストリーミングの海に作品を流すということは、数多にあるすべての楽曲と聴き比べられるという事になります。前後の曲はどのようなマスタリングになっているかは未知数ですが、ロックならロック、ポップスならポップスのなんか平均的な()ラウドネスで作られている(音量が下げられている)と思います。

 

自分の作品たった一曲だけならどんなラウドネスでも良く、極端に言えば-21LUFSで仕上げても問題ないわけです。聞きにくければ手元の音量を上げればいいだけですから。

しかし、ストリーミングの海に存在する数多の曲と戦うためには-21LUFSではダメなのです。他の曲は多かれ少なかれラウドネスノーマライゼーションにより-14LUFSくらいまでに音量が揃えられています。そのなかへ-21LUFSで放り込んだら「この曲だけなんか音小さいぅ(ハムボ)」となり、しょぼく感じてしまいます。-14LUFS付近ではラウドネスウォーは現在も続いているのです。

 

プラットフォームは基本的に動画の平均音量が基準より上回っていれば下げますが、下回っているものはそのままです。このため、ストリーミングの海で戦うためには基準と同じか上回っている必要があるのです。(もちろん例外もあります。)

 

◆おわり

まとめると、プラットフォームへ投稿する場合の仕上げ感としては、規定の-14LUFSと同じか越えている必要があり、仕上げ時に-6LUFSとか音圧高めで仕上げたのなら規定のラウドネスノーマライゼーションまで音量を下げて聞いてみてもかっこいい、というところを目指すべきと思います。具体的なLUFS数値は楽曲によります。曲によっては-14LUFSを下回ることもあると思います。

 

理想が-6LUFSならそれを目指すべきで、"プラットフォームへ投下した結果-14LUFSに音量が合わせられる"です。順番を間違えてはいけません。

 

肝心なのは楽曲ひとつひとつについて適切なラウドネスがあること、デジタルの入れ物には限界があることを知ることだと思います。

注意すべきは楽曲仕上げの段階で、投稿するプラットフォームのラウドネスノーマライゼーションの基準に音量を合わせてもう一度聞き直すこと、音量が大きいとかっこよく聞こえるというラウドネスウォーの過ちを自宅でも繰り返さないことだと思います。

 

大事なことなので2回言いました。

これからも楽曲制作一緒にがんばろうね。おわり。

 

 

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