◆マスタリングについて
楽曲制作を始めて、mixも...マスタリングも...と順番に勉強してきました。
マスタリングついて勉強し始めた時は、最終的に音圧を上げること?音質を調整すること?と思っていましたが、勉強していくうちにもっといろんな深い役割があるのかなと気づいてきました。そのあたりを少し考えてみたいと思います。
◆マスタリングの昔?
レコードやテープを販売していた時代、そのメディアに合った音質調整をしたりする専門家だったようです。詳しくはわかりません。ぐぐってください笑
レコードに音源を落とし込む際に、低音が多いとうまく記録できないからローカットをするとかやっていたみたい?
◆マスタリングの今?
インターネット上でのダウンロード販売がメインストリームになってくると、YOUTUBEやspotify等プラットフォームに合った音質(音圧)調整をするという方向へシフトしたのでしょうか?
◆音楽制作環境について
制作環境もPCが主流となり、高額なアナログ機材は個人で揃えるのは難しいですが、ITB環境においてはアマチュアとプロの機材の差は少なくなっていると思います。
レコードやテープに記録するような超専門的な知識は必要なくなり、各配信プラットフォームに沿った適切な音質・音圧を作ることは個人制作でもできます。
その他、マスタリングをAIで行うプラグインや、AIによる自動クラウドマスタリングサービスなどもあります。
え、マスタリングの仕事なくなっちゃうんじゃないの!?!?
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ITB:In The Box(いんざぼっくす)
DAW内で制作を完結させること。
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◆制作者とリスナーをつなぐお仕事
実際にはマスタリングのお仕事はなくなりません。
私は歌ってみたmixの他に、個人の楽曲制作者からの依頼を受けたりしていたのですが、その中でいろいろ見えてきたものがありました。
代表的なものが、
・楽曲制作者が見落としてるノイズがあった
・YOUTUBE等での公開時に音量が極端に小さくなってしまっている
・楽曲のラストで音が途切れてしまっている
等です。
このような不具合はAIが見つけて修正できるとは思えません。最終的に人間の耳に届く音源として完成しているか否かは、人間でないと判断できないと思うのです。
リスナーの耳に届く前に、"最終チェックするお仕事"がマスタリングするっていうことなのではないかと思い始めました。
◆誰でもアーティスト時代で
PCさえあれば、さらにはスマホさえあれば誰でも楽曲制作ができる時代になりました。制作者が増えればその分、多種多様な不具合がでたりするものです。
制作者がどういうものを作りたいと思っているのかとか、楽曲としてちゃんと聞ける作品になっているのかとか、制作者が見落としてしまっている事が無いかとか、どういう風に公開したいのかとか、制作側としてでなく第三者的リスナー側の視点から作品を見て適切にアドバイスができること、さらにそれについて細かく調整できること。これが大事だと思うのです。
◆おわり
2mixが優れて整っていればマスタリングで音質調整しなくても良いことがあります。それでも"最終的にチェックしましたよ~"という事、その責任にお金を払ってるんだと思います。超大事。
マスタリングするということは、エンジニアとしての自分の名前を冠して「この音源は楽曲として十分楽しめます!」と言うことに他なりません。責任重大です。超責任重大です。と思いました。おわり。