◆突然伸びてる歌ってみたに共通してること
Twitterを見ていると、特に有名でもなく「初めて歌ってみました~!」なんていう動画が突然プチバズ起こしてたりします。
興味があって見てみるとなるほど、しっかり共通点がありますね。
それは「無加工です」とか「mixしてません」とか書いてあることでした。
※歌に上手、下手は本来的にありませんが、今回はあえてそう書いてあります。ご理解をお願い致します。本来的には歌に上手、下手はありません。
◆親近感が大事
「無加工です」とか「mixしてません」がなぜ突然プチバズするのでしょうか。
実は欠点が見えていること。これが聞く人に親近感を与えるのです。それに加えて可愛らしさ、初々しさがありました。
補正はピッチ・リズムを整えて聞きやすく綺麗にすることですが、これは逆に言うと欠点を隠し見えなくすることです。
ピッチ・リズムを合わせた歌ってみたは、はっきり言ってどれも同じに聞こえるし"聴き応え"がないのです。そういう程々に上手な人はいっぱいいるし、ぜんぜん印象に残りません。
◆印象に残るのは"崩してる歌"
すごく歌がうまいなって思う人はどんな人でしょうか。
私が上手だな≒印象に残るなって思う人は、ピッチ・リズムが完璧な人よりも、ちょっとピッチをはずしていたり、リズムをうまく前後に揺らしてたりします。その崩し方が絶妙だったりします。
人間らしい"ずれ"や"ゆらぎ"があるのです。
違いは、うまく歌えなくて"はずれて"しまったのか、あえて崩して"はずして"魅せているのかの違いだけです。
印象に残るには、崩れてれば結局どっちでもいいのです。
◆一番の敵は嫉妬心
SNSは良くも悪くも図らずも、いろんな人の情報が流れ込んできます。自分よりも凄い人がいっぱいいるな~っていつも思います。
さて、SNSで伸びる為の敵はなんでしょう?それは嫉妬心です。人は嫉妬心を少しでも抱くと"いいね"と"RT"を押さなくなります。まじです。
雲の上のような存在の人に対しては嫉妬心はいだきません。嫉妬心を抱くのは、自分と同じか格下と思ってる人に対してです。自分よりも後から活動始めた人が自分より上手だったらどうでしょう?くやしいですね~。応援したい気持ちが失せますね。
では、自分よりへたっぴだったらどうでしょう?心に余裕ができて、応援してもいいかななんて思うのではないでしょうか?人間そんなもんです。 だから、「無加工です」とか「mixしてません」みたいな歌ってみたが突然プチバズ起こすのです。
◆補正なしでも聞かせられる歌を
理想的には補正なしでも聞かせられるぐらい練習するのがいいですよね。補正をするにしても、このぐらいまで歌いこんでなければ高いお金を出して補正する価値すらありません。と私は思います。ただのお金の無駄遣い。補正にお金使うならボイトレに1回行きましょう。そっちのが有意義なお金の使い方です。(※個人的見解です。)
趣味なんだからそこまでしたくない?
それでも、もちろん良いと思います。補正ありきで録音する手法もありますし、時短ツールとして活用しても良いと思います。
ただし、補正とmixは別モノです。
補正なしでもmixで音量を整えて聞きやすくするだけでも、かなり上手な歌に聞こえます。補正とmixをごちゃまぜに考えていて、勘違いしてる人が多い気がします。補正は補正。mixはmix。別モノです。
◆おわり
ピッチ・リズムの補正を否定しているわけではありません。聞きやすくするには大事なことです。ですがそれが良いところまで無くして、無機質にしてしまっているのも確かです。
ということで今回のまとめは「伸びたければ補正するな」です。いや、別にしてもいいけど笑
ある程度歌えてうまいな~という人は、それはもうそこかしこに居ます。その群れから飛び出して印象に残すには…こういう手法もありでしょうか。
私も補正する時には歌手の"良い意味"で崩れてるところを残しつつ補正していくみたいなことはいつも考えています。ですが、依頼主は完璧にスキなく補正してもらいたいみたいですね。葛藤が…おわり。